↑前回です。お先に見てもいいのよ?
皆様こんにちは。TOM1192です。
前回は2011年、色んな意味で激動の年でした。
さて今回は2012年。Intelの独走が始まる年です。
先にIntelの事情から。
同年、第3世代Core iシリーズことIvyBridgeが登場しました。ソケット周りはそのままで、メインストリーム向けにはLGA1155を、ハイエンドデスクトップ向けにはLGA2011を採用しています。
プロセスツールは前代の32nmから22nmへとシュリンク(縮小)。より低消費電力で動作しやすくなりました。
ハイエンドデスクトップ向けのほうのCPUは翌年2013年からの発売なので次回になります。
チップセットは一新され10の位が一つ増え、70番台になりました。大きなポイントとしてはチップセット標準でUSB3.0に対応した点で、これまでは外部チップをPCIe2.0x1につなぐことで提供されていました。
また、CPUのほうではPCIe3.0へ対応しました。Intelにおいては次期PCIeの4.0採用が2021年なので8年間以上3.0で運用されていたことになります。
ただし、PCIe3.0対応は70番台のチップセットとIvyBridgeを組み合わせた場合限定となり、前代の60番台のチップセットではPCIe3.0は使えません。逆も同様でSandyBridgeCPUを70番台のチップセットで運用してもPCIe3.0は使えません。
なお前回にあったとおり、この世代からヒートスプレッダとCPUコア間の熱伝導がグリスに置き換わりました。「グリスバーガー」という言葉もこのとき生まれています。
一方のAMDはというと…
前回にあったとおり、Bulldozerは大失敗。メインストリーム向けのシェアのほとんどをIntelに奪われてしまいます。
ただ、Bulldozerに改良を加えたPiledriverが登場。前回登場したAPUもこのCPU構造を採用しました。
なお、FXシリーズに関してはコレを最後にCPUコア構造は更新されず、クロックをガンガン上げてかっ飛ばすがより顕著になっていきます。
APUに関しては新規CPUはFM2も変更。下位互換性はなくFM1ユーザーはCPUとMBの買い替えを要求されてしまいました。
ただ、GPU性能はより強力になったおかげか、エントリークラスCPUとしては比較的売れたほうではあります。
この年は案外平和でした。っていうか2017年まではIntel独走状態なんでAMD側の話題が主にAPUになっちゃうんですよね。
Bulldozerの罪は重いですが、コレをバネに復活してくれます(5年先なんですけどね)。
次回は2013年編。ついにアレが登場します。
オマケ
当時のコードネーム(カッコ内はプロセスツールを指す)
IvyBridge(22nm)・・・4コア8スレッド(Core i7)、4コア4スレッド(Core i5)、2コア4スレッド(Core i3)、2コア2スレッド(Pentium、Celeron)
・AMD(すべて32nm)
Piledriver・・・2コアx4ユニット8スレッド(FX8000シリーズ)、2コアx3ユニット6スレッド(FX6000シリーズ)、2コアx2ユニット4スレッド(FX4000シリーズ)
Trinity・・・2コアx2ユニット4スレッド(A10、A8シリーズ)、2コアx1ユニット2スレッド(A6シリーズ)