Tom’s PCparts Blog With Other Games

主に自作PCと惑星WTのネタをぶち込むブログ

10年間で変わったPC環境(CPU:2014年・2015年編)

 

tomspcparts.hatenablog.com

 ↑前回です。見なくても多分大丈夫です。

皆様こんにちは。TOM1192です。

前回2013年編でしたが、あまりにも平和だと内容が薄っぺらくなってしまったので今回は2年分一気にいきます。

 

まずは2014年。

Intel

Haswell RefreshなるCPUが登場しました。構造そのものはHaswellそのままですが、全体的にクロックが向上し、より高クロックで動くようになっています。

この中でも特異な事例が

Pentium G3258(Pentium 20th Anniversary Edition)」

で、なんとIntelCPUとしては非常に珍しく、当時価格8300円前後で倍率ロックフリーという特別仕様でした。

カッコ内の名前のとおり、Pentiumが登場してから20周年を記念して製造されたCPUです。後に似たような事例がありますが、あちらと違って個数限定生産ではなかったので入手難易度は普通でした。

 

 

メインストリーム上位には「Devil's Canyon」という特殊コードネームが採用され、同内最上位の「Core i7 4790K」では初の定格4GHz動作(TurboBoost時4.4GHz)を達成したCPUとなりました。

 

チップセットが更新されており、10の位がまた一つ増えて90番台のチップセットとなりました。

コレにおける大きな変更点はNVMeに対応した点であり、M.2が始まったのもこの年ということになります。

 

ハイエンドデスクトップ向けにはHaswell-Eが登場。

ソケットはLGA2011ですが、名前にv3が付与されて下位互換がなくなりました。

チップセットもX99に変更。コレによる大きな変更はメインメモリ規格がDDR4へと移行した点で、初のDDR4機となりました。

 

また、CPUの最大コア数が8コアとなり、メニーコア時代が着実と近づいてきていることを表していますね。

まあ、その3年後にツケを払わされるわけなんですが…

 

AMD

上位のFXシリーズはもう完全放置されました。

前回登場したFX9590以降、より高クロック爆熱なCPUは登場せず、下位のAPUへとシフトしていっています。

 

そのAPUですが、進化しました。

ソケットがFM2+になり、下位互換(FM2のCPUは使える)は健在。

プロセスツールは32nmから28nmへと変更され、GPUもGCN世代へと移行。

実はこのGCNも後に遺恨を残すことになるんですがソレはソレとして。

また、メモリコントローラの標準対応クロックの高さはこのあたりから始まってます。

これはGPUのメモリをメインメモリから取る関係上高クロックであればあるほど性能が向上するためで、現在のAPUでも重要要素です。

 

続いて2015年。

Intel

メインストリーム向けにBroadwellが登場しました。

ソケットに関しては変わらずLGA1150を採用。プロセスツールは縮小されて14nmになりました。

こちらにも4790K相当が用意される予定でしたが、コストが割に合わなかったのか、これらの予定はキャンセルされ、次期のSkylakeが出るまではCore i7 4790Kがメインストリーム最上位に君臨し続けることとなりました。

 

上述の通り、最上級はキャンセルされたものの、ごく一部のみ製品化されており、これらのCPUすべてにはIris Proと名のつく内蔵GPUが搭載されており、GPU性能だけで言えば、Haswell以上の性能があったようです。

コレ以外の変更はなく、Intel側も相当寂しい変化であった年ですね。

 

 

AMD

FXシリーズは放置なのは当然として、APUもクロックアップ等の変化にとどまってます。

コレ以上の改善が見込めないと判断されたAMD現行規格ですが、この年に新しいアーキテクチャである、

「Zen」

を正式発表しました。

これが製品として出てくるのは2年後なんですが、設計開発は結構前から始まっていたということになりますね。

ちなみに、CPUに付属することの多いリテールクーラーですが、A10-7890Kには現在のAMDCPUに付属するWraithクーラーシリーズの原点である、Wraithクーラーが付属します。

 

今回はここまで。次回はついにAMDの反攻が始まります。

 

オマケ

当時のコードネーム(カッコ内はプロセスツールを指す)

Intel

Haswell-E(22nm)・・・6コア12スレッド、8コア16スレッド(Core i7)

Haswell Refresh(22nm)・・・4コア8スレッド(Core i7)、4コア4スレッド(Core i5)、2コア4スレッド(Core i3)、2コア2スレッド(PentiumCeleron)

Devil's Canyon(22nm)・・・4コア8スレッド(Core i7)、4コア4スレッド(Core i5)

Broadwell(14nm)・・・4コア8スレッド(Core i7)、4コア4スレッド(Core i5)

 

AMD(すべて28nm)

Kaveri・・・2コアx2ユニット4スレッド(A10、A8シリーズ)、2コアx1ユニット2スレッド(A6シリーズ)

Godavari・・・2コアx2ユニット4スレッド(A10、A8シリーズ)、2コアx1ユニット2スレッド(A6シリーズ)