Tom’s PCparts Blog With Other Games

主に自作PCと惑星WTのネタをぶち込むブログ

Windows11と要求事項まわり(10/5追記)

みなさまこんにちは。TOM1192です。

今回は先日発表されたWindows11についてです。

forest.watch.impress.co.jp

↑にもあるとおり、Windows10の後継として、Windows11が発表されました。

すでにそのOSと思われるISOファイルが流出し、話題となっていましたね。

↓検証環境はコチラ。

 

tomspcparts.hatenablog.com

 

 

 

 

1.注意事項(主に著作権周り)

今後もし流出したISOを見つけてもダウンロードしないようにしましょう。これは著作権の所有者の許可なく複製配布が行われたもののため、ガッツリ法律違反となります。

また、後述する要求事項を満たさないPCにインストールするための改造もOUTなので、仮に欲しいと思っても絶対にもらわないようにしましょう。

最初にこの二点は絶対に忘れてはいけません。

好奇心は大事ですが、法律を犯してまでやることではありません。

 

2.要求事項(アップグレードの場合)

さて、各種サイトにも要求事項が上がってますが、整理すると

①OS自身の32ビット版廃止

Win10までは32ビット版の仕様がありましたが、Win11よりは64ビット版のみ提供となります。

このため、32ビット版のインストール環境はもれなく再インストールとなります。

 

②TPM2.0とSecureBootの必須化

TPMはトラステッド・プラットフォーム・モジュールの略称で、いわゆる暗号化モジュールです。

主にBitLockerで使われることがあるそうですが、Win10においては要求事項にはありませんでした。

SecureBootは証明書のないドライバが組み込まれたPCを起動できないようにする代物で、主にPCの外部攻撃から保護する機能です。

こちらはUEFIが実装された時代(2012年ごろ)からすでに存在するので意識していなくても有効化されていることが多く、よっぽど古い世代でない限りは使えることが多いです。

今回はそのどちらも有効化することが求められるようになったというわけですね。

なお、この関係でCSM(互換性サポートモジュール)を使用出来なくなるため、旧来のハードウェアを動かすユーザーはもれなく対象外となります。

また、上記の条件を満たすためにはUEFIインストールが必要となります。

 

③WDDM2.0の必須化

WDDMはいわばMicrosoftが策定したディスプレイドライバで、DirectXのバージョンによって対応レベルが変化します。

今回はWDDM2.0が最低条件となり、DirectX12のAPIに対応したGPUを用意する必要があります。

Intel系だとHaswellのHD Graphics 4600系列、NvidiaだとGTX400番台(Fermi世代)、AMDだとRadeonHD7700番台(GCN1.0)のものが最古の該当GPUとなります。

コレより古い世代がもれなくアウトとなるため、諦めて新調しましょう。

 

④諸性能の上昇

メモリの最低値が4GB、ストレージ容量が64GBとなりました。

メモリはそろそろ8GBを最低値にしてもいいような気がしますが、64ビットOSの最低の最低値がコレくらいっちゃコレくらいなので致し方ないかもしれません。

ストレージは倍になりました。安価に流通しているWin10タブレットとかは厳しいかもしれませんが、ソレ以外の環境のほとんどでは問題にならないでしょう。

 

3.実の所は?

と、ここまで条件を書いたわけなんですが、この中でもWDDMTPMがドデカイダメージとなっているユーザーが多く、また、条件を満たしていてもWin11がインストールできるかどうか判断するツールには弾かれることもあるのでどこからどこまでが正解とは言えません。

理屈の上では最低条件はHaswell(Core iシリーズ4000番台)となりますが、Microsoftの公式サイトではIntel 第8世代以降とAMD Ryzen2000番台(PinnnacleRidge以降)となっているようです(ツール上で弾かれないリストでもあります)

 

4.今後の予定と特例措置

なお、Insider Programの配信は来週からとなっており、ツールで弾かれなかったPCでのみ基本的にインストールできます。

が、例外的に

発表前日までにInsider Progarmに登録し運用していたマシン限定

で、上記の条件を満たしていなくてもインストールできます。

この関係で、UEFITPMWDDMも満たしていないハードでもインストールできるという構造となっていますが、将来の仕様ではないので注意が必要です。

 

また、これはDevチャンネルにおいての特例措置であり、

リリースプレビューにおいては上記条件を満たさないハードはもれなくカットされる仕様

となっているため、たとえ動作しても最終的なWin11へのアップデートは行われません。

インストールできても勝者ではありませんので悪しからず。

真面目に動作環境を用意しましょう。

 

forest.watch.impress.co.jp

ちなみに、InsiderProgramのISOは時間が経つと正式に公開されるので旧来ユーザーはココで確認しましょう。

当方は最近TigerLakeを新規に導入したのでこちらでWin11の運用試験を行う方針です。

 

6/28追記

japanese.engadget.com

中国やロシアなどにむけてはTPM無効化で出荷されるものもあるようです。

が、該当国のハードの事情と裏事情があるのでこれだけを切り取ってMicrosoftはえこ贔屓してると思うのは時期尚早です。

特に中国ということは有効化した状態では出荷させてくれないという意味でもあり、監視するのには一番迷惑極まりないということがうかがえます。

 

日本は古いハードで新しいOSを無理矢理動かす国ではありません。

Core2世代とかいう産廃を使うくらいなら現行Celeronのほうが100倍マシなんで古いハードを意図的に使わないといけない理由がない限りは買い換える方が賢明です。

 

最期に、Win10のサポート切れまでは4年あります。その頃にはもっと安く新しいハードが手に入るので老兵しばきもあと4年で終わらせましょう。

 

さらに追記

github.com

利用条件を確認する有志のツールが公開されています。

こちらのほうが、何が原因かわかりやすいので使ってみるといいかと思います。

f:id:buybuysute:20210628183923p:plain

検証予定のTigerLake機だとこんな感じ。

↑が実行した状態で、左のOKと書いてあるところがすべてOKでないとInsiderのWin11は試せないようになっています。

8/30追記 厳密な動作条件について

japanese.engadget.com

↑にもあるとおり、Win11はDev版と同じ状態で完成する模様です。

というのも、内部的にはWin10のままとなるため(カーネルバージョンが10.0.22000なため)で、前述の条件は全てアップデートインストール(Win10→Win11)をする場合のみに適用されるようです。

また、アップデートインストールの条件のうち、TPM周りは2014年あたりから使えるようになっているものの、結局のところKabylake(第7世代)の一部とCoffeeLake(第8世代)orZen+(PinnacleRidge)が最低条件となりました。

コレ以前は新規インストールでのみ対応するのが良さそうです。

ただし、上記サイトにもあるとおり、WindowsUpdateが提供されないおそれがあるため、ドライバ周りに懸念がある場合は素直にWin10を使い続けるほうが良いでしょう。

 

 

10/5追記 正式版配布開始!

正式版が配布開始となりました。

www.microsoft.com

前述のとおり、要件の変更はコレ以降なく、バージョンはBeta版の最終版である10.0.22000.194がそのまま正式版となっています。

なお、Win10のほうにも21H2が配布されることが決まっておりますので、Win11をクリーンインストールするよりは、こちらを待つほうがいいでしょう。

 

なお、動作条件を満たしたPCでかつ、InsiderProgramに参加しているPCで、チャネルが「Beta」の場合、InsiderProgramの受信を停止することで、自動的にWindows11の正式版となります。 

当方はKabyLake-GのCore i7 8809Gにて動作確認済みです。

今回はざっくりとここまで。

不定期ながら更新を続けますよ。