皆様こんにちは。TOM1192です。
今回は、私が現在進行系で一番やってるゲーム「WarThunder(略称:WT)」のPC版を楽しむために求められるハードウェア構築について語ります。
当方のTwitterリンクです。適当につぶやいてるのでフォローしていただけると嬉しいです。
前置きはほどほどに、本編いってみましょう。
- 1.WarThunderの推奨環境
- 2.ハードウェアごとによる考察
- 3.ネットワーク
- 4.サウンドまわり
- 5.ディスプレイ(モニター)
- 6.さいごに
1.WarThunderの推奨環境
WTの推奨環境はゲームのページから見ることができます。
必須環境はともかく、推奨環境に目を通すと、
となっています。
が、推奨環境はあくまで全体的に高画質設定で比較的高いFPSで動く条件っぽいだけでマジな話をすると推奨環境に記載されているスペックはあんまりアテになりません。
各コンポーネントに分けて考えていきます。
2.ハードウェアごとによる考察
2-1 CPU
前述の通り、CPUはCore i5 or Ryzen 5 3600となっていますが、WQHDくらいまでならソレ以下でも十分問題ありません(さすがに4Kだと足を引っ張り始めますが)。
製品名的に上げれば、
がボーダーラインと見て良いかと思います。
中古でCPUを狙う場合は、上記のもの以上を選定すれば確実ですね。
ただ、最近はAMDのCPUの価格が高いのと、4コア帯が一切出てこないので素直にIntelCPUのほうが低コストで構築はしやすいかと思われます。
悩んだら上位種を買うのがいいですが、はっきりいって現行の4C8Tがあれば後はGPUの性能だけで案外どうにかなります。
とはいえ、悩んだ際は6コア以上のCPUを選んでおくに越したことはないでしょう。
2023年現在で選ぶとするなら
Intelでは
AMDでは
でしょうか。
IntelもAMDも2022年末から世代交代が来てるのでうまいこと安く手に入れやすい時期になっています。
最新世代でそろえるのもアリですが、1つ型落ちでも全然優秀な性能を持ち合わせているのでそちらを狙うのも十分アリでしょう。
もっとも最新世代をそろえる場合は特にメモリの世代もありますのでより一層注意して選定しましょう。
2-2 GPU
ハッキリ言います。ココだけは妥協厳禁です。
というのもGTX1060ではパワー不足、というかRX560は更に足りません。
FHDで快適(144fps近辺)にとなると、
- RTX3050程度(GTX1070・RTX2060が近い)
- RX6600相当(RX Vega 64・RX5600XTが近い)
を最低限用意するのがベストです。
昔はRX570やRX Vega 64、GTX1660も安価に流通していましたが、現在ではエントリー級ですら2万を超過する時代。
先代ハイエンドすら中古で10万以上の値で流通したりするので、もはや個人で買うことはあんまりオススメできません。
なお、VRAMの容量は最低値6GB、推奨値は8GB、理想値は10GB以上です。
なんにせよ多いに越したことはありません。
なお、航空戦メインで戦う場合はその限りではなく、陸戦・海戦の6割~7割くらいの性能でも十分なFPSを叩きだせるので、GTX1650相当でも戦えます。
というか設定次第ではAMD謹製内蔵GPUのRX Vega 8等でも十分戦えます(無論非推奨ではありますが)。
2-2-1 RTXシリーズが使えるDLSSについて
DLSS(Deep Leaning Super Sampling)はTuring世代から搭載されたTensorコアを使ったパフォーマンス向上技術で、コレをWTでは有効化して使うことができます。
なお、有効化にあたってはRTX2000番台以上が必須でGTX1660などのGPUでは使用できません。
見栄えを維持したままFPSを稼げる一方で、小さいサイズの目標(例:遠方の航空機)の視認性が低下するのと、夜間における描画がバグる(残像の模様が出る)といった代償もあり、使い所を非常に選ぶモノです。
大型目標の海戦や陸戦であれば大丈夫ですが、航空戦メインでは厳しいのでしたいバトルに合わせて有効無効を切り替えるといいかもしれません。
RTX4000番台も発売されてはいるものの、下位グレードがまだのため当面はRTX3000番台がねらい目となるのではないでしょうか…
2-2-2 UHQテクスチャについて
後半にも記載のある、より高画質になるUHQテクスチャですが、VRAM使用量の増加はほぼ見られず、GPUとストレージに余裕がある人は導入しても困らないと思います。
ただし、コレを導入すると地面の草が消えないっぽいので、視認性重視ならあえて導入しないのも手でしょう。
2-2-3 IntelのGPUについて
2022年後半よりIntel Arcと呼ばれるGPU群が順次発売されています。
2022/10/26の「Fire And Ice」のアップデートより、同社の「XESS」が使用可能になっていたりとじんわりと機能面での対応が進んでいます。
最上位種はRTX3060Tiないし3070に相当する性能といわれていますが、当方はまだ買ったことがないのでわかりません。
ただ、一つ言えるのはついにあのIntelがdGPUへと帰ってきたこと。素直に喜んでいいと思います(今代限りと言われているのが最大の懸念材料ですが)
-2024.2.24さらに追記-
検証記事は作成中ですが、最上位種であるA770を購入しました。
設定次第かつXeSSの有効化前提ではありますが、陸RBで4K120pを順当にプレイできるだけのスペックはあり、WTに限って言えばコスパに優れるGPUと言い切れるソレはあります。
また、VRAMも16GBあるため動画編集などにも活用の余地はあり、おまけにエンコードにおいてはRTX4000番台に引けをとらないため、ネタの領域ではなく真面目に価値のあるGPUにはなっているのかなと思います。
2-3 メモリ
コチラに関しては、推奨値が正解です。WTは単独で3GB前後しか使いません。
価格もかなりこなれてきており、前述のGPUさえ解決すれば低コストで調達は可能ですね。
現在メインで流通している、DDR4とDDR5ですが、DDR5はごく一部でしかまだ使えないので、マザーボードとの仕様とにらめっこしながら導入するといいかと思います。
メモリは2枚用意しましょう。16GBなら8GB x2本といった感じになります。
DDR◯-●●●●の黒丸部分は動作クロックです。悩んだら3200と書いてあるものを選びましょう。大抵の場合はコレで事足ります。
レイテンシ(CL22などと書かれてる)も選定要素ではありますが、WT程度では効果は非常に限定的(というかほとんどない)ですのでここは気にしなくてもいいです。
つまり、DDR4-3200(CL22)の8GBx2でOKということです。
↑こんなヤツを買いましょう。
デザインにこだわるのは後からでもできます。
2-3追記その1(2023.4.1) DDR5について
Intelの12世代以降とAMDのZen4以降からはDDR5が主の環境に入りつつあります。
今までのDDR4と違い、メモリクロックがさらに上がったり、電源回路が別途用意されるようになったりと大きく変更されています。
また、その兼ね合いで4本挿しにおける高クロックを目指しにくいという欠点があるため、以前のように容量と速度の両立は現段階では難しいということになります。
とはいえ、1枚あたりの容量が48GBへ到達しており、2枚でも100GBを超えるのも時間の問題だと思われるので、4本挿しをしないのを前提とした設計になるのも当たり前になるのかもしれません。
2-3追記その2(2024.2.24) メモリ価格と容量のバランスについて
DDR5も登場してそこそこの経過もあってけっこう容量単価も下がってきました。
ゆえに、最初から選ぶなら16GBよりも32GBのほうが長期的に見ても良い傾向になってきています。
積めるなら積めるだけとまでは言いませんができるのなら32GBを最低ラインで構築すると苦しくなく運用できるのは間違いないでしょう。
2-4 マザーボード
CPUを選んだ後に選ぶべきパーツですね。
サイズはATX・MicroATX・MiniITXの3つが主ですが、悩んだらATXを選ぶといいでしょう。
サイズが小さくなるほど難易度が上がるので、よっぽど設置の制約が無い限りはATXを選んでおくと、後からの拡張や清掃作業も楽に行えます。
チップセットは複数種類ありますが、単純にゲームをするだけなら最下位のチップセットですら事足ります。
後は耐久性だったり、機能の有無の差ですので、使うCPUがハイエンドでない限りはコストカットしても大丈夫です。
ただし、安いマザーボードはメモリスロットが2本しかなかったり、ストレージの拡張性に劣ったりするので、気をつけましょう。
不安であれば1万~3万の範囲内の物を選んでおけばいいでしょう。
2-4追記その1 メーカーについて
日本国内におけるマザーボードメーカーは、ASUS・ASRock・MSI・Gigabyte・Biosterの5社が主です。
初心者向けと思うのはASUSですので、初の自作の際は価格だけでなく、メーカーも気にすると組んだ後も後悔もしにくいです。
逆に初回で選ばないほうがいいのが、GigabyteとBiosterです(あくまで使ったモノだけでいえばですが)。
両者ともにUEFIが弱いところがあるので、ある程度慣れてからでの購入をおススメします。
2-4追記その2(2023.4.1)マザーボードの価格について
AlderLakeやZen4以降のマザーボードの価格がおおむね1.5~2倍とかなり高コストとなっています。
特にハイエンド級は10万を超えるのもザラであり、かつてのHEDT向けマザーと価格が変わらない事態となっており、中間モデルでも4~5万も当たり前となってしまっており、全体的なコスト増を受け入れざるを得ない状況となってしまいました。
ただ、基本的に原因がCPUにあるため、どうしようもないのもまた現実です。
アップグレードの未来を捨てて中堅CPUとエントリーマザーでそろえるのが最大限できる抵抗でしょうか…
2-5 ストレージ
ゲームするならSSDは必須です。
HDDは倉庫で導入するくらいがちょうどいいかと思われます。
昨今ではNVMeのSSDのコスパが大きく改善されており、同一容量においてほとんど価格差がありません。素直に選べるならNVMeのモノを選ぶのがよいでしょう。
また、容量は1TBが最低、2TBが推奨です。小さなドライブを複数生やすよりデカいドライブを2・3個用意するほうが設計的にも寿命的にもおいしいので意識して選びましょう(詳細は後述の追記参照)。
なお、SATAに関しては、ケーブルでつなげるモノとNVMeのSSDと同じ形状(俗にいうM.2接続)のものがあります。
後者を採用すると使うケーブルを減らせるので、配線に不安がある方はコチラを選んでおくといいでしょう。
2-5追記その1 UHQテクスチャの容量について
2022年3月24日に行われたアップデートで、UHQテクスチャパックが追加DLできるようになりました。
フルサイズで91.2GBと非常に大きくなるため、使用するストレージの空き容量はよく確認したほうがいいでしょう。
とはいえ、フルクライアントで基本的には事足りるので、PCのスペックに余裕がある人は挑戦してもいいかと思います。
今回のメジャーアップデート「DangerZone」では92.6GB(前回のメジャーアプデ比で1.4GB増)となりました。
エイプリルフールイベントのデータの削除の効果なのか、圧縮率が上がったのかは不明ですが、追加された割には容量増加が低めでした。
とはいえ、100GBも目前ではあるので、容量の確保はしっかりとしておくといいでしょう。
なお、2022年末よりついにUHQテクスチャ容量が100GBを超えました。
当然ながら今後も増えるかと思われます。
2-5追記その2 各モードにおける使用容量
Google検索で、「フルクライアントとは?」という文言が見受けられたので追記
WTにはフルクライアント含むテクスチャプリセットがあります。
容量面では
- 最小(16.6GB)
- フルクライアント(44.8GB)
- ウルトラHQ航空機(71.4GB)
- ウルトラ地上HQモデル(83.2GB)
- フルウルトラHQ(102.7GB)
の順に容量が大きくなり、負荷も同じように増える傾向があります。
ちなみに、フルクライアントとはありますが、コレはUHQテクスチャ実装前の名残であり、実際のところは標準テクスチャのフル仕様という意味です。
容量面の余裕がなければ最小の選択肢となりますが、特に問題がなければフルクライアントすなわちかつての最大仕様にしておけばいいでしょう。
なお最小の容量設定の場合、一部機能(カスタムバトルなど)が使用不可となるため、フルクライアント化するのが最適解であろうかと思われます。
2-5追記その3 SSDの容量について
2022年末期からSSDの容量単価がガンガン安くなっていますが、実際に買うにさしあたって覚えておくといいのが、
実際に使う量の倍を選ぶこと
です。
これは寿命の観点から非常に重要で、TBWの増え方が同じでも寿命の減り方が全然変わってきます。
ゆえに、悩んだら2TBを積むのが正解です。仮に使いきれなくても長期間使用が見込めます。
ただし、2TBを選ぶにしても2万円以上は用意すること。
これは単純な話、中華のブツが混じるリスクを落とすためです。
2-5追記その4 価格上昇について(2024.2.24)
SSDの価格が2023年年末~2024年初頭より値上がりし始めました。もとより値上がりするといわれて逆に値下がりし続けてたほうが異常だったので当然っちゃ当然ではあるのですが、今後もある程度の値上がりは進むので悩む前にポンと買ってしまうのも吉です。
なお、個人的にオススメなのは
①WDのSN850X(とPSライセンス版の850P)
②SK-HynixのP41 Platinum(とSolidigmのP44 Pro)
③Samsungの990PRO
④CrucialのT500
の4本です。
いずれもそこそこにいい値段のするSSDではありますが、性能は折り紙つきであることと自社生産チップを搭載するために品質的にも保証されるためです。
中華のSSDは悪いわけじゃないんですが、中身の保証がなされているかどうかの1点で言えば絶対に保証されないから価格が安くてもオススメしません。
ちなみに、中華じゃなくてもLexar・A-DATA・Teamなどから出ている読み込み7400MB/sで書き込み6500MB/sな記載が見受けられるブツは基本中身が全部一緒です。
まあ割り切って買うのなら止めはしませんし責任もとりませんが…
2-6 電源&ケース
電源に関してはセミプラグイン(主要ケーブル以外は着脱可能)かフルプラグイン(すべてのケーブルが脱着可能)なものを最低条件としつつ、容量は650W~850Wで選んでおくと後悔しにくいです。
ケースに関しては、設置スペースと応相談のうえ選ぶといいでしょう。
なお、ケースは大は小を兼ねるので、大きいケースに小さいマザーボードを載せることができます。コストカットをする場合は、この点も頭にいれておくといいでしょう。
2-6追記その1 電源のATX3.0について
RTX4000番台で採用され始めた12VHPWR(と直系の12V-6x6)コネクタを標準搭載した電源が流通しています。
ただ、元々のコネクタの不良が見受けられるという問題も散見されるため、実際にこれらのコネクタを使う場合はしっかりと奥まで差し込んで抜けないのを確認してから使うようにしてください。
怠ればコネクタから発火してグラボも電源もおじゃんになります。
3.ネットワーク
推奨は光回線契約かつ有線LANによる通信です。
なお、WTのサーバーは
の4つがあり、使う回線に多少左右されはしますが、国内では基本的にSAとUSが一番安定しています。
携帯回線(WiMAX含む)でも不可能ではありませんが、安定性には欠けます。
WiFiによる通信もレイテンシをある程度無視できるレベルですが、たまにロスすることがあるので第2の選択肢程度に考えておくといいでしょう。
ちなみに、OCN光系列は立地に左右されていると思われますが、どうも変な経路を通るせいかUSでも安定しません(確認した事例としては、日本→香港→シンガポール→日本→アメリカというルートだった)。
少なくともDS-Lite方式によるIPv4 over IPv6では経路がガバガバになることは間違いなさそうです。
3補足 WTの鯖について
前述のとおり、US・SA・RU・EUの4つの鯖ですが、PingPlotter等で経路を読むことができます。
なお、各鯖のIPアドレスは複数あるものの、立地はほぼ同じなため、ここで得られる経路は共通のモノであると考えて大丈夫です。
- US鯖・・・207.244.116.14
- SA鯖・・・35.75.178.127
- RU鯖・・・185.253.20.197
- EU鯖・・・23.87.71.181
1例ですのでマッチングごとに変わります。
経路確認程度に使ってください。
4.サウンドまわり
WTは最大7.1ch出力まで対応しています。
ハイレゾの有無は指定されておらず、その恩恵も得られないので、その点は自身の他の用途と照らし合わせて機器を選ぶといいかと。
また、コンソールとのマルチプレイを考慮してかWT内でのボイスチャットができますので、場合によっては活用するといいでしょう。
サブウーハーの恩恵は比較的大きいので、搭載したものを選ぶと臨場感たっぷりで楽しめます。
なお、そうはいっても2ch(ステレオ)でも十分楽しめます。
後からこだわる要素とも言えますね。
5.ディスプレイ(モニター)
2022.7.14 別記事へと移行しました。
6.さいごに
ここまで見てくれた方にはまず感謝を。
多分過去最高に長いので疲れるかと思います。
ってなわけで結論を。
- WTの推奨環境は妥協できるところと妥協できないところがアリ
- SSDは絶対に外すな
- 固定回線契約も忘れずに
- モニターは安かろう悪かろうなので妥協は厳禁
といったところでしょうか。
実に6400文字以上、お読みいただきありがとうございました。
現在私の所属する部隊「WRST」は部隊メンバーを募集中です。
興味がある方はコメントなりでご連絡をば。
それでは次回にお会いしましょう。