皆様こんにちは。TOM1192です。
今回は、私が現在進行系で一番やってるゲーム「WarThunder(略称:WT)」のPC版を楽しむために求められるハードウェア構築について語ります。
当方のTwitterリンクです。適当につぶやいてるのでフォローしていただけると嬉しいです。
前置きはほどほどに、本編いってみましょう。
1.WarThunderの推奨環境
WTの推奨環境はゲームのページから見ることができます。
必須環境はともかく、推奨環境に目を通すと、
となっています。
が、推奨環境はあくまで全体的に高画質設定で比較的高いFPSで動く条件っぽいだけでマジな話をすると推奨環境に記載されているスペックはあんまりアテになりません。
各コンポーネントに分けて考えていきます。
2.ハードウェアごとによる考察
2-1 CPU
前述の通り、CPUはCore i5 or Ryzen 5 3600となっていますが、WQHDくらいまでならソレ以下でも十分問題ありません(さすがに4Kだと足を引っ張り始めますが)。
製品名的に上げれば、
がボーダーラインと見て良いかと思います。
中古でCPUを狙う場合は、上記のもの以上を選定すれば確実ですね。
ただ、最近はAMDのCPUの価格が高いのと、4コア帯が一切出てこないので素直にIntelCPUのほうが低コストで構築はしやすいかと思われます。
悩んだら上位種を買うのがいいですが、はっきりいって現行の4C8Tがあれば後はGPUの性能だけで案外どうにかなります。
2-1追記(2022.4.11) AMDの新規CPUについて
1週間ほど前にAMDの新規のCPUが発表されました。
Ryzen 3 4100などが発表され、AMDの低コスト帯もようやく使いやすくなってきたといった感じですね。
Zen3であるRyzen 7 5700Xは5700Gと違い、PCIe4.0にフル対応しているのでAPUとしての機能を使わないというのであればこちらを選ぶのもよさそうです。
2-1追記その2(2022.10.29) 最新鋭CPUについて
2022年10月より、IntelからはRaptorLake、AMDからはZen4がそれぞれ発売されました。
ただ、急いで導入すべきほどの性能向上が行われてるわけではないので、無理に買う必要はありません。
また、単純なゲーム用としてならRyzen 7 5800X3Dが現状ほぼ欠点の見当たらない最強格なので、困ったらコレを選ぶのもいいでしょう。
2-2 GPU
ハッキリ言います。ココだけは妥協厳禁です。
というのもGTX1060ではパワー不足、というかRX560は更に足りません。
FHDで快適(144fps近辺)にとなると、
- RTX3050程度(GTX1070・RTX2060が近い)
- RX6600相当(RX Vega 64・RX5600XTが近い)
を最低限用意するのがベストです。
昔はRX570やRX Vega 64、GTX1660も安価に流通していましたが、現在ではエントリー級ですら2万を超過する時代。
先代ハイエンドすら中古で10万以上の値で流通したりするので、もはや個人で買うことはあんまりオススメできません。
なお、VRAMの容量は最低値6GB、推奨値は8GB、理想値は10GB以上です。
なんにせよ多いに越したことはありません。
なお、航空戦メインで戦う場合はその限りではなく、陸戦・海戦の6割~7割くらいの性能でも十分なFPSを叩きだせるので、GTX1650相当でも戦えます。
というか設定次第ではAMD謹製内蔵GPUのRX Vega 8等でも十分戦えます(無論非推奨ではありますが)。
2-2-1 RTXシリーズが使えるDLSSについて
DLSS(Deep Leaning Super Sampling)はTuring世代から搭載されたTensorコアを使ったパフォーマンス向上技術で、コレをWTでは有効化して使うことができます。
なお、有効化にあたってはRTX2000番台以上が必須でGTX1660などのGPUでは使用できません。
見栄えを維持したままFPSを稼げる一方で、小さいサイズの目標(例:遠方の航空機)の視認性が低下するのと、夜間における描画がバグる(残像の模様が出る)といった代償もあり、使い所を非常に選ぶモノです。
大型目標の海戦や陸戦であれば大丈夫ですが、航空戦メインでは厳しいのでしたいバトルに合わせて有効無効を切り替えるといいかもしれません。
2022年1月末発売予定のRTX3050でもDLSSはバッチリ使えるので、対応ゲームでは見栄えを維持したままFPSを伸ばしやすくなるということを頭の片隅にでも置いておくといいでしょう。
2-2-2 UHQテクスチャについて
後半にも記載のある、より高画質になるUHQテクスチャですが、VRAM使用量の増加はほぼ見られず、GPUとストレージに余裕がある人は導入しても困らないと思います。
ただし、コレを導入すると地面の草が消えないっぽいので、視認性重視ならあえて導入しないのも手でしょう。
2-2-3 IntelのGPUについて
2022年後半よりIntel Arcと呼ばれるGPU群が順次発売されています。
2022/10/26の「Fire And Ice」のアップデートより、同社の「XESS」が使用可能になっていたりとじんわりと機能面での対応が進んでいます。
最上位種はRTX3060Tiないし3070に相当する性能といわれていますが、当方はまだ買ったことがないのでわかりません。
ただ、一つ言えるのはついにあのIntelがdGPUへと帰ってきたこと。素直に喜んでいいと思います(今代限りと言われているのが最大の懸念材料ですが)
2-2オマケ(2022.4.11) GPUの価格について
RTX3000番台が発売されてから、約1年半が経過しましたが、ようやくGPUの値下がりが始まったようです。
今年の後半に新世代が出るのは確定事項ではありますが、高くてホイホイ買えないが解消され始めているのは自作PCユーザーとしては非常に喜ばしい限りです。
次世代も安くなればいいのですが、そちらは未知数なので何とも言えません。
2-3 メモリ
コチラに関しては、推奨値が正解です。WTは単独で3GB前後しか使いません。
価格もかなりこなれてきており、前述のGPUさえ解決すれば低コストで調達は可能ですね。
現在メインで流通している、DDR4とDDR5ですが、DDR5はごく一部でしかまだ使えないので、マザーボードとの仕様とにらめっこしながら導入するといいかと思います。
メモリは2枚用意しましょう。16GBなら8GB x2本といった感じになります。
DDR◯-●●●●の黒丸部分は動作クロックです。悩んだら3200と書いてあるものを選びましょう。大抵の場合はコレで事足ります。
レイテンシ(CL22などと書かれてる)も選定要素ではありますが、WT程度では効果は非常に限定的(というかほとんどない)ですのでここは気にしなくてもいいです。
つまり、DDR4-3200(CL22)の8GBx2でOKということです。
↑こんなヤツを買いましょう。
デザインにこだわるのは後からでもできます。
2-4 マザーボード
CPUを選んだ後に選ぶべきパーツですね。
サイズはATX・MicroATX・MiniITXの3つが主ですが、悩んだらATXを選ぶといいでしょう。
サイズが小さくなるほど難易度が上がるので、よっぽど設置の制約が無い限りはATXを選んでおくと、後からの拡張や清掃作業も楽に行えます。
チップセットは複数種類ありますが、単純にゲームをするだけなら最下位のチップセットですら事足ります。
後は耐久性だったり、機能の有無の差ですので、使うCPUがハイエンドでない限りはコストカットしても大丈夫です。
ただし、安いマザーボードはメモリスロットが2本しかなかったり、ストレージの拡張性に劣ったりするので、気をつけましょう。
不安であれば1万~3万の範囲内の物を選んでおけばいいでしょう。
2-4追記 メーカーについて
日本国内におけるマザーボードメーカーは、ASUS・ASRock・MSI・Gigabyte・Biosterの5社が主です。
初心者向けと思うのはASUSですので、初の自作の際は価格だけでなく、メーカーも気にすると組んだ後も後悔もしにくいです。
逆に初回で選ばないほうがいいのが、GigabyteとBiosterです(あくまで使ったモノだけでいえばですが)。
両者ともにUEFIが弱いところがあるので、ある程度慣れてからでの購入をおススメします。
2-5 ストレージ
ゲームするならSSDは必須です。
HDDは倉庫で導入するくらいがちょうどいいかと思われます。
昨今ではNVMeのSSDのコスパが大きく改善されており、同一容量においてほとんど価格差がありません。素直に選べるならNVMeのモノを選ぶのがよいでしょう。
ただし、価格が異常に安いモノ(具体的に1TBが1万円前後で買えるもの)はQLC(4bit-MLC)であったり、DRAMキャッシュレスの製品であったりするため、仕様表はしっかりと確認したほうが良いでしょう。
また、容量は1TBが推奨、2TBが理想的です。小さなドライブを複数生やすよりデカいドライブを2・3個用意するほうが設計的にも寿命的にもおいしいです。
なお、SATAに関しては、ケーブルでつなげるモノとNVMeのSSDと同じ形状(俗にいうM.2接続)のものがあります。
後者を採用すると使うケーブルを減らせるので、配線に不安がある方はコチラを選んでおくといいでしょう。
2-5-1 UHQテクスチャの容量について
2022年3月24日に行われたアップデートで、UHQテクスチャパックが追加DLできるようになりました。
フルサイズで91.2GBと非常に大きくなるため、使用するストレージの空き容量はよく確認したほうがいいでしょう。
とはいえ、フルクライアントで基本的には事足りるので、PCのスペックに余裕がある人は挑戦してもいいかと思います。
今回のメジャーアップデート「DangerZone」では92.6GB(前回のメジャーアプデ比で1.4GB増)となりました。
エイプリルフールイベントのデータの削除の効果なのか、圧縮率が上がったのかは不明ですが、追加された割には容量増加が低めでした。
とはいえ、100GBも目前ではあるので、容量の確保はしっかりとしておくといいでしょう。
2-5-2 各モードにおける使用容量()
Google検索で、「フルクライアントとは?」という文言が見受けられたので追記
WTにはフルクライアント含むテクスチャプリセットがあります。
容量面では
- 最小(14.2GB)
- フルクライアント(40.3GB)
- ウルトラHQ航空機(64.6GB)
- ウルトラ地上HQモデル(74.6)
- フルウルトラHQ(93.0GB)
の順に容量が大きくなり、負荷も同じように増える傾向があります。
ちなみに、フルクライアントとはありますが、コレはUHQテクスチャ実装前の名残であり、実際のところは標準テクスチャのフル仕様という意味です。
容量面の余裕がなければ最小の選択肢となりますが、特に問題がなければフルクライアントすなわちかつての最大仕様にしておけばいいでしょう。
2-6 電源&ケース
電源に関してはセミプラグイン(主要ケーブル以外は着脱可能)かフルプラグイン(すべてのケーブルが脱着可能)なものを最低条件としつつ、容量は650W~850Wで選んでおくと後悔しにくいです。
ケースに関しては、設置スペースと応相談のうえ選ぶといいでしょう。
なお、ケースは大は小を兼ねるので、大きいケースに小さいマザーボードを載せることができます。コストカットをする場合は、この点も頭にいれておくといいでしょう。
3.ネットワーク
推奨は光回線契約かつ有線LANによる通信です。
なお、WTのサーバーは
の4つがあり、使う回線に多少左右されはしますが、国内では基本的にSAとUSが一番安定しています。
携帯回線(WiMAX含む)でも不可能ではありませんが、安定性には欠けます。
WiFiによる通信もレイテンシをある程度無視できるレベルですが、たまにロスすることがあるので第2の選択肢程度に考えておくといいでしょう。
ちなみに、OCN光系列は立地に左右されていると思われますが、どうも変な経路を通るせいかUSでも安定しません(確認した事例としては、日本→香港→シンガポール→日本→アメリカというルートだった)。
少なくともDS-Lite方式によるIPv4 over IPv6では経路がガバガバになることは間違いなさそうです。
3補足 WTの鯖について
前述のとおり、US・SA・RU・EUの4つの鯖ですが、PingPlotter等で経路を読むことができます。
なお、各鯖のIPアドレスは複数あるものの、立地はほぼ同じなため、ここで得られる経路は共通のモノであると考えて大丈夫です。
- US鯖・・・207.244.116.14
- SA鯖・・・35.75.178.127
- RU鯖・・・185.253.20.197
- EU鯖・・・23.87.71.181
1例ですのでマッチングごとに変わります。
経路確認程度に使ってください。
4.サウンドまわり
WTは最大7.1ch出力まで対応しています。
ハイレゾの有無は指定されておらず、その恩恵も得られないので、その点は自身の他の用途と照らし合わせて機器を選ぶといいかと。
また、コンソールとのマルチプレイを考慮してかWT内でのボイスチャットができますので、場合によっては活用するといいでしょう。
サブウーハーの恩恵は比較的大きいので、搭載したものを選ぶと臨場感たっぷりで楽しめます。
5.ディスプレイ(モニター)
2022.7.14 別記事へと移行しました。
6.さいごに
ここまで見てくれた方にはまず感謝を。
多分過去最高に長いので疲れるかと思います。
ってなわけで結論を。
- WTの推奨環境は妥協できるところと妥協できないところがアリ
- SSDは絶対に外すな
- 固定回線契約も忘れずに
- モニターは安かろう悪かろうなので妥協は厳禁
といったところでしょうか。
実に7100文字少々追記分で9100文字以上、お読みいただきありがとうございました。
現在私の所属する部隊「WRST」は部隊メンバーを募集中です。
興味がある方はコメントなりでご連絡をば。
それでは次回にお会いしましょう。