皆様こんにちは。TOM1192です。
今回は前回の予告通り、Renoirです。
まずRenoirとは、第3世代RyzenであるZen2コアにGPUを組み込んだいわゆる統合型CPUで、史上初のALL7nmで製造されたデスクトップ向けCPUでもあります。
特徴としてはZen2化によって最大8コア16スレッドが提供できるようになったという点で、今までのZenG系列ではちょっと足りなかったCPU性能が大きく向上しています。
また、GPUにも改修がなされており、すでに発売しているRX5000シリーズ(Navi)の技術が導入されたRX Vega 8を搭載しています。
こんな前置きを置いたところで、私は録画用PCとして建造した4号機にコレを導入しています。
CPUは最上位のRyzen7 PRO 4750Gです。
Renoirは日本国内ではバルク品扱いのみでの販売(ただし保証はある)で、基本的にマザボとのセットと購入になります。
今回選定したマザボはGigabyteさんのB550I AORUS PRO AXです。
GIGABYTE B550I AORUS PRO AX マザーボード MiniITX [AMD B550 チップセット搭載] MB4998
- 発売日: 2020/06/26
- メディア: Personal Computers
選定理由はPCIeスロットは一つしか使わないことと、映像出力にDPとHDMIを混載しているということです。あと、ASRockだと面白くないっていう理由もあるんですけどね。
CPUクーラーにはCryorigさんのC7RGBを使用しています。
理由はもちろん高さ。制約内で最大限の冷却性能を確保するにはコレしかありませんでした。
新規調達はコレだけ。
組み込みは割と早い段階で終了し、一発認識もしてくれたので特段不具合は現在もなおありません。
ベンチを回してませんがCinebenchR15だけは動かしたので記録をつけておきます。
スコアは2000越えとなり、Ryzen7 2700Xを平気で上回るとかいうもう申し付けようのない性能です。
これでいて消費電力は90Wくらい。そら強いですわ・・・
このRenoirくんの真の本命能力はGPUにあります。
さてRX Vegaシリーズや500番代全般には欠点があり、消費電力はともかくとしてYoutubeで採用されている4KデコードであるVP9をハードウェアデコードできないというものがあります。
これは内蔵GPU版のRX Vegaシリーズも例外ではなくディスプレイは4K表示できるのに4KデコードはCPUの力を借りないといけないというあべこべな状態であったというわけです。
で、今回のRX Vega 8にはRX5000番代の技術のフィードバックが入ったいわばハイブリッドGPUと呼べる代物で、4K再生フォーマットのうちの一つであるVP9に対応しました。
なお、同フォーマットでは8Kも対応しているので条件さえ合えば8Kも十分に再生可能な性能もあることは確認済みです。
実際にハードウェアデコードが機能している状態。CPU負荷率がほぼ0%でかつGPUのみに負荷がかかっている様子がわかります。
また、動作クロックも大幅に向上しており、最大2.1GHzで駆動可能となったためかユニット数が減ったにもかかわらず性能はほぼ据え置きという面白い現象も発生しています。
ただ、8K60FPS系列の動画に採用されているAV01というフォーマットには対応していないですが、NvidiaGPUでも非対応ですのでそこの差はないです。
CPUの圧倒的強化とGPUの機能面強化が合わさり、これまでIntelに追いつけなかった常用面での性能向上を大きく果たした決定版CPUといえるものなったかと思っています。
ただ、まったく欠点がないというわけではなく、Zen2の特典であったPCIe4.0への対応は見送られており、3.0のみの対応となっているというものがありますが、相手のCPUも4.0に対応してないので別に問題は発生しないし、コレを使う用途で4.0が生きる場面もほとんどないので多くのユーザーでは気にならないかと思います。
登場からかれこれ1か月。録画用PCとしてずっと使っていますが、非常にバランスの良い統合型CPUだと断言できるくらい良い出来です。
マザボとセットでないと買えないことと、バルク故にパッケージが簡素なのは致し方ないですが、それ以上の価値をもつCPUなので別途GPUを求めないなら最適解だと思います。
来月にはZen3とBigNaviが発表されることが確定しているAMD。相手のIntelもそろそろ10nmをデスク向けに投入してもらいたいところです。
2連続記事を書いたので今回はここまで。
次回はRTX3090買うまでには書かないとなぁ・・・