皆様こんにちはTOM1192です。
こちらでの事実上の初めての記事は先日Cinebenchのスコア向上を目的にUEFIをイジイジしていた結果です。
今日Ryzen9 3900Xの電圧周りの実験したんですが、PBOきかせた状態で電圧を-0.1VくらいオフセットするとCinebenchのスコア伸びるんですね・・・
— TOM@10万円自作PC検証中(しばらくお待ち下さい) (@TOM246911) 2020年6月15日
皆様がメニーコアなRyzenを所有しているかはわかりませんが、現状AM4向けRyzenには12コア以上のRyzen9シリーズ、8コアのRyzen7シリーズ、6コアのRyzen5シリーズ、4コアのRyzen3シリーズがあります。
今回の実験はその中の上から二番目のRyzen9 3900Xにて検証しています。
そもそもの発端はCinebench R15のスコアがクロックが出てるにもかかわらず2600CBくらいとそこまで高くなくなったことから始まりました。
当初はPCの起動しているプログラムの数が多いがゆえに低下したと思っていたのですがプログラムを減らしても増えず、オマケにクロック安定化を目的に電圧を1.36Vに固定したところスコアが全然伸びないという悲しみを背負いました。
クロック固定をすればスコアは伸びますが、逆に低消費電力化がしにくくなるという欠点がありますので、今回はそれを行わない前提でスコアを伸ばす方法を検討していたわけです。
Googleで検索をかけてたら以下のような記事
で逆に電圧を下げるという面白い検証をしているかたに遭遇しました。
まさかと思いましたが、試しにその人にならってUEFI上でCPU電圧を-0.11V落としてみました。
するとどうでしょう。なぜかCinebenchR15、R20共にスコアが伸びたのです。
CinebenchR15は2992CBへと大幅アップ(約300CB向上)
CinebenchR20は6817CBでした(確か200くらい上がってる気がする)
こういった形で面白いことが起こりました。
ちなみにオマケでFFXIV漆黒の反逆者ベンチもスコア向上がみられています。
原因はもうすでに特定できていて、同一負荷時におけるCPU電圧が約0.1V~0.2V下がっているがゆえに、発熱量が減って全コアのクロックが向上したことによるものです。
特に全コア100%における電圧が1.2Vという低さでありながら、4GHzという破格のクロックで動作しており、CPU温度も70℃手前という全部プラスというトンデモ状況が発生しました。
なお、100%負荷時のCPU消費電力はハードウェアモニター読みで117W~125W程度とコア数に対して異常なまでに低くなっています。
自作PCを始めて約4年(知識収集は約10年)ですが、こんな面白い現象に遭遇したのは初めてで、電圧の調整の奥深さを感じました。
OCしか知らない人でしたのでこういった発想には全然至らず、新たな世界を見せてくれたRyzen9に感謝感激です。
さて、当環境のレシピですが私の場合、
・PBO(Precision Boost Override)を有効化してratioをx10に
・電圧制御モードをオフセットモードにしてオフセット幅を-0.11に
ということを行っています。
ロードラインキャリブレーションは一番強力なものを選んでおります。
IntelCPUは最近触っていませんが、多コアなCore i9にも結構有効打な設定なのかもしれません(まあ調達する予算がないんですがね)。
今回はここまで。次回こそは検証結果を入れたいところです。